
堤防釣り。
小鯵(鰺の子、ひあじとも)がサビキに幾らでも掛かる様子を、
天草では「びゃんびゃん釣れる」等と表現する。
また、暑い日に冷やし素麺を勢いよく啜(すす)っていたりすると、
「えらい美味かごたるな」
「温(ぬ)っかけん、びゃんびゃんイクルばい」。
つまり「びゃんびゃん」は、「どんどん」や「じゃんじゃん」みたいな、
標準語における勢いの凄さ、スピーディーな様を熊本人らしく、
より的確に表すには持って来いの言葉であると言えよう。
さて、それを踏まえた上で次の漢字を読まれたし。
Today's BGM
雨の一日(とんぼちゃん)
ひとひら(森恵)
Seven Daffodils(The Brothers Four)

そう、答えは「びゃん」。
この58画の漢字を2つ繋げて後ろに「麺」を書くと、
中国は陝西(せんせい)省辺りでよく食べられる、
山梨名物ほうとうに似た幅広の手延麺「びゃんびゃん麺」になる。
(昨年、近畿以東のセブンイレブンでも売っていたらしい)
果たして「びゃんびゃん」イケル程、
本当にこの麺が美味いのかは不明だが、
中国には余りに複雑過ぎる漢字の覚え方として、
次のような詩も存在するという。
「点が天辺に飛上り、黄河両端で曲がる、
八の字が大きく口を広げ、言の字が中へ入る。
東に一ひねり、西に一ひねり、左に長一つ、右に長一つ、
中間に馬大王が座る。
心の字が底に、月が傍らに、釘を打ってそこに服をかけ、
車に乗って咸陽へ向かう」

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