1/25/2020

足るを知る、を知る



老子の言う「足るを知る(知足)」を辞書で繰ると、
自らの分 を弁(わきま)えて、それ以上のものを求めないこと。
分相応のところで満足すること、とある。
身の程知らず、恥知らずなトランプを始めとする、
世界中の多くの政治家にこそ言って聞かせたい名言で、
もちろん小生に異論は無い。
しかし老子が言いたかったことは、
どうやらそれだけでは無かったらしいのだ。

知人者智、自知者明。
勝人者有力、自勝者強。
知足者富、強行者有志。
不失其所者久。
死而不亡者壽。
Today's BGM
コンケーンのおじいさん(西岡恭蔵)
少女(五輪真弓)
A Horse With No Name(America)


ちょんまげ英語日誌によると、
人を知る者は智、自ら知る者は明なり。
人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。
足るを知る者は富み、強(つと)めて行なう者は志有り。
その所を失わざる者は久し。
死して而(しか)も亡びざる者は寿(いのちなが)し。

これを現代語に訳すと、
他人を理解する事は普通の知恵の働きだが、
自分自身を理解する事はさらに優れた明らかな知恵の働きだ。
他人に勝つには力が必要だが、自分自身に打ち勝つには本当の強さが必要だ。
満足する事を知っている人間が本当に豊かな人間で、
努力を続ける人間はそれだけで既に目的を果たしている。
自分本来のあり方を忘れないのが長続きをするコツである。
死に囚われず、
「道」に沿ってありのままの自分を受け入れる事が本当の長生きである、
なんだとか。

つまり、「自分を見失うな」ということだ。多分…。

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