森永ヒ素ミルクから60年

今日5/5は、
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、
母に感謝する」こどもの日。
1948（昭和23）年に制定され、
その翌年の昭和24年には、
第1回全国赤ちゃんコンクールが実施されている。

このコンクールは、
乳児の健全な育成と育児知識の普及を目指すという大義名分の下、
予め市町村、保健所、都道府県ごとに検診と審査を実施。
男女夫々1名ずつの赤ちゃんを選抜し、
こどもの日に全国一、都道府県一を表彰する仕組みで、
戦後の食糧不足の中、一定の成果を収めてはいたんだが、
そもそもの仕掛け人は、後に被害児13,000名、
うち死亡児130名という前代未聞の中毒事件を起こした、
あの森永乳業。
つまり、粉ミルクを売らんがための大会でもあったのだ。

Today's BGM

娘が嫁ぐ朝 / チューリップ
ブリーカーストリートの青春 / 大貫妙子
Here Comes The Sun / George Harrison
I Wanna Be Loved by You / Marilyn Monroe

森永ヒ素ミルク中毒事件が起きたのは、
コンクールが始まって7年目の1955（昭和30）年。
60年も前のことなので事件は疾っくに終わっている、
と大勢の方が思っておられるかも知れないが、
水俣病同様、然に非ず。
こういった場面での企業や国の対応は、
ご承知の通り極めて不誠実なもので、
後遺症で苦しんでいる人は、実は未だ沢山いるのである。
（事件の詳細は、こちら）



因みに、育児用ミルクの普及は一方で、
母乳の良さを真剣に問い直す、いいきっかけにもなった。
母乳によって乳児の免疫力が高まり、
乳首を吸うことで歯や発音器官の発達を促進。
また、母親にとっても効果的で、
授乳の際に分泌されるホルモンは気分を落ち着かせ、
育児に対する積極性や充実感を生むという。

ポチ「救済には、あの中坊公平が一肌脱いだらしいな」

Let It Roll

George Harrison
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