7/14/2019

「イギリス」という名の国は世界中どこにも無い



ゴルフファン待望の一戦「第148回全英OP」が、
いよいよ今度の木曜から始まる訳だが、
今日は「全英」「英国」についての予備知識を少々。

全英オープンのことは「The Open」、
或いは「British Open」と呼ぶ場合もあるが、
これは同大会がメジャーの中で最も歴史と権威を有するからで、
正式には「The Open Championship」。
「ゴルフ」も「全英」も名称には含まれないのだ。

では何故日本語で「全英」と訳したかと云うと、
恐らく単に試合が英国内において行われるからで、
全米・全豪・全仏・全欧などと同様に他意は無い筈。
Today's BGM
いつか晴れた日に(山下達郎)
季節の中で(大橋純子)
アイムホーム(山崎まさよし)


さて、現在の英国は大ブリテン島とアイルランド島の北側、
それに多くの小さな島々から成る同君連合型主権国家で、
イングランドとウェールズ、スコットランド、
北アイルランドの合計4つの国で構成される。
(アイルランドの英連邦からの離脱は1949年)

ご承知かとも存ずるが、英国国旗(Union Jack)は、
そのうち3つの国旗の柄を組み合わせたもの。
何故ウェールズの赤い竜だけが外されたのかと言うと、
ウェールズは早い段階からイングランドに組み込まれており、
国旗誕生時にはそもそも国が存在していなかったから。
この件に関し地元からは当然「不公平だ」、
「片手落ちだ」と反発の声が挙がっているらしいのだが、
英国での議論はイマイチ盛り上がりに欠けるそう。

因みに、英国のことを我々は通常「イギリス」と呼ぶ。
この世界唯一の呼称は江戸時代、日本に伝わった、
「イングランド」を意味するポルトガル語の「Inglez」や、
オランダ語の「Engelsch」が語源になっている。
その「エゲレス」が訛った「イギリス」や、
「英吉利」の略称である「英国」を明治147年の今日でも、
我が国は未だに辛抱強く使っているのである。
なお、英国の正式名称は学校で習った、
「グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国」。
英語圏における略称は「United Kingdom」「UK」だ。

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