釈迦はある日の朝、
極楽を散歩中に蓮池を通して下の地獄を覗き見た。
罪人どもが苦しんでいる中にカンダタという男を見つけた。
カンダタは殺人や放火もした泥棒であったが、
過去に一度だけ善行を為したことがあった。
それは林で小さな蜘蛛を踏み殺しかけて止め、命を助けたことだ。
それを思い出した釈迦は、彼を地獄から救い出してやろうと、
一本の蜘蛛の糸をカンダタめがけて下ろした。
暗い地獄で天から垂れて来た蜘蛛の糸を見たカンダタは、
「この糸を登れば地獄から出られる」と考え、
糸につかまって昇り始めた。
Today's BGM
夢のページ(手風琴)
星のかけらを探しに行こう(福耳)
ところが途中で疲れてふと下を見下ろすと、
数多の罪人達が自分の下から続いてくる。
このままでは重みで糸が切れるだろう。
カンダタは「この蜘蛛の糸は俺のものだ。下りろ」と喚いた。
すると蜘蛛の糸がカンダタの所から切れ、
彼は再び地獄の底に堕ちてしまった。
無慈悲に自分だけ助かろうとし、
結局元の地獄へ堕ちてしまったカンダタを浅ましく思ったのか、
それを見ていた釈迦は悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。
ご存じ、芥川龍之介の短編小説「蜘蛛の糸」だが、
ここで問題。
悪行を為した者が送られるのは「地獄」、
善行を為した者が送られるのは「天国」。
では、そのどちらとも付かない中途半端な者の行先は?
答え:中国
2 件のコメント:
爺殿 うまいッ! 一層のこと、 天国⇒中国⇒地国(じごく) では?
三月の行進曲さん、面白いでしょ。
娘が拾ってきた話の受売りなんです。
コメントを投稿