9/25/2019

トゥンベリという16歳小娘のワンダフルな演説



グレタ・トゥンベリ(16)という、
スウェーデンの高校生環境活動家が一昨日、
NYで開かれた国連気候行動サミットに出席。
懸案の温室効果ガス排出問題に、
全く真剣に取り組もうとしない世界のリーダーらを前に、
時には涙を浮かべ、時には怒りで声を震わせながら、
「よくもそんなことを」などと思いの丈をぶちまけた。

ま、ご承知の通りかと存ずるが、
諸兄もきっと、
「よくぞ言ってくれた」
「天晴れ!」
「本来は我々が先に言うべきことなのに」
「一大人として凄く恥ずかしい」
等々の感想を持たれたことであろう。
Today's BGM
秋桜(坂本冬美)
赤とんぼ(近藤房之助)
見上げてごらん夜の星を(華原朋美)


しかし、彼の国の金髪大統領T氏は、この演説の数時間後、
軽度の自閉症(アスペルガー症候群)を持つ彼女に対し、
「彼女はとても幸せな少女に見える。
明るく素晴らしい未来を心待ちにしているようだ。見ていて何とも気持ちがいい!」
とツイッターに投稿。
短時間のうちに数万のユーザーから顰蹙を買ったそう。

(スピーチ全文は以下)
トゥンベリの怒りのスピーチ全文
動画で観たい方は、こちら

私から皆さんへのメッセージ、
それは「私たちはあなたたちを見ている」ということです。
私は今、この壇上にいるべきではありません。
私は海の向こうで学校に行っているべきです。
それなのに、あなたたちは私に希望を求めてここにきたのですか?
よくそんなことができますね!
あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢そして子供時代を奪いました。
それでも私はまだ恵まれている方です。

多くの人たちが苦しんでいます。多くの人たちが死んでいます。
全ての生態系が破壊されています。私たちは大量絶滅の始まりにいます。
それなのにあなたたちが話しているのは、お金のことと、
経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないんでしょうか!
30年以上にわたって、科学ははっきりと示してきました。
それに目をそむけて、ここにやって来て、
自分たちはやるべきことをやっていると、どうして言えるのでしょうか。
必要とされている政治や解決策はどこにも見当たりません。



あなたたちは私たちに“耳を傾けている”、そして緊急性を理解していると言います。
しかしどれだけ私が怒り悲しんでいようとも、私はそれを信じたくありません。
なぜなら、
もしあなたたちが状況を理解していながら行動を起こしていないのであれば、
それはあなたたちが邪悪な人間ということになるからです。
私はそれを信じたくありません。
二酸化炭素排出量を10年で半分に減らしたとしても、
地球の平均気温を1.5℃以下に抑えるという目標を達成する可能性は、
50%しかありません。
そしてそれによる取り戻しのつかない連鎖反応を埋め合わせることは、
制御不能になります。

あなた方は50%でいいと思っているのかも知れません。しかしその数字には、
ティッピング・ポイント(小さな変化が集まって、大きな変化を起こす分岐点)や、
フィードバックループ(フィードバックを繰り返して改善していくこと)、
空気汚染に隠されたさらなる温暖化、
そして環境正義や平等性などの要素は含まれていません。
そして、私たちや私たちの子供の世代に任せっきりで、
何千億トンもの二酸化炭素を吸っている。
私たちは50%のリスクを受け入れられません。
私たちは結果とともに生きなければいけないのです。



「気候変動に関する政府間パネル」が発表した、
地球の温度上昇を1.5℃以下に抑える可能性を
67%にするために残っている二酸化炭素の量は、
2018年1月の時点で420ギガトンでした。今日、
その数字はすでに350ギガトンにまで減っている。
なぜこれまでと同じやり方で、そしていくつかの技術的な解決策があれば、
この問題が解決できるかのように振舞っていられるのでしょうか。
現在の排出量レベルを続ければ、
残っているカーボンバジェット(温室効果ガス累積排出量の上限)は、
8年半以内に使い切ってしまいます。

しかしこの現状に沿った解決策や計画は作られないでしょう。
なぜならこの数字は、とても居心地が悪いから。
そしてあなたたちは、それを私たちにはっきりと言えるほど十分に成熟していない。
あなたたちは、私たちを失望させている。
しかし、若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めています。
未来の世代の目は、あなたたちに向けられている。
もしあなたたちが裏切ることを選ぶのであれば、私たちは決して許しません。
私たちはこのまま、あなたたちを見逃すわけにはいかない。
今この場所、この時点で一線を引きます。世界は目覚め始めています。
変化が訪れようとしています。
あなたたちが望もうが望むまいが。

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