居酒屋で見かける「親父の小言」のルーツは、
福島県浪江町にある大聖寺のご先祖・青田暁仙和尚が昭和3年に、
「親父の生前の言葉を思い出しながら書いた」45か条で、
言わば「昭和版 親父の小言」。
一方、法政大学教授・小泉吉永氏が2013年に入手した、
1852（嘉永5）年刊の和本には、
昭和版を全て含む全81か条の「小言」が記してあり、氏はこれを整理。
小言が時空を超えて語り継がれ、近い将来、
「ことわざ辞典」に採録されることを密かに願いつつ同年、
「江戸版 親父の小言」として大空社より出版したそうな。
（紙版は現在、売り切れ状態）
Today's BGMということで、「江戸版 親父の小言」全81か条をご紹介。
風の街（山田パンダ）
幸せな結末（島谷ひとみ）
なお、「*」が付いているものは「昭和版」に収録。
「親父の小言」（人間力.com）
「親父の小言」江戸版発見（fuakiの日記）
江戸時代にあった「親父の小言」（視点・論点）
01. 火は粗末にするな*
02. 朝、機嫌を良くしろ*
03. 朝早く起きろ
04. 神仏を祈れ*
05. 身を大切にもて
06. 不浄を見るな*
07. 身の出世を願え*
08. 不吉を云うな*
09. 家内笑うて暮らせ*
10. 人に腹を立てるな*
11. 人に恥をかかせるな
12. 人に割を食わせるな
13. 人に馬鹿にされていろ*
14. 人を羨むな
15. 利口は利口にしておけ
16. 年寄りを労われ*
17. 恩はどうかして返せ*
18. 万事油断をするな*
19. 女房の言う事半分聞け*
20. 子の言う事は九ッ聞くな*
21. 家業は精を出せ*
22. 何事も構わずしろ*
23. 子供の頭を打つな
24. 己が股（もも）を抓れ
25. たんと儲けて使え*
26. 借りては使うな*
27. 人には貸してやれ*
28. 女郎は買うな*
29. 女房を探せ*
30. 病人は労れ
31. 難渋な人に施せ*
32. 始末をしろ
33. 生き物を殺すな*
34. 鳥獣は食うな
35. 年忌法事をよくしろ*
36. 親の日は万事慎め
37. 義理を欠くな*
38. 子供は騙かせ
39. 女房に欺されるな
40. 博奕を打つな*
41. 喧嘩をするな
42. 大酒を飲むな*
43. 大飯を食うな*
44. 判事はきつく断れ*
45. 世話焼きになるな*
46. 門口を奇麗にしろ
47. 三日に氏神へ参れ
48. 晦日に内を掃除しろ
49. 貧乏を苦にするな*
50. 火事の覚悟をしておけ*
51. 火事には人をやれ、内を守れ
52. 風吹きに遠出をするな*
53. 火事には欲を捨てろ
54. 火口（ほくち）箱を湿すな
55. 水は絶やすな*
56. 塩も絶やすな*
57. 戸締まりをよくしろ*
58. 夜更けに歩くな
59. 寒さを凌げ
60. 暑さも凌げ
61. 泊まりがけに出るな
62. 高見へ登るな
63. 雷の鳴る時、仰向いて寝るな
64. 寒気（さむけ）の時、湯に入るな
65. 怪我と災難はバチと思え*
66. 物を拾わば身に付けるな*
67. 冬は物を取り、始末をして置け
68. 若い内は寝ずに稼げ
69. 年寄ったら楽をしろ
70. 折々に寺参りをしろ
71. 身寄りのない人を労れ
72. 小商物を値切るな*
73. 風吹きには舟に乗るな
74. 何事も身分相応にしろ*
75. 身持ち女は大切にしろ
76. 産後は、なお大切にしろ*
77. 小便は小便所へしろ*
78. 泣き言を云うな*
79. 病気は仰山にしろ*
80. 人の苦労は助けてやれ*
81. 悪しき事も「よし、よし」と祝い直せ
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