
月(にくづき)に國(くに)と書いて、膕(ひかがみ)。
諸兄は、果たして「ひかがみ」が体のどの部位を指す言葉か、
ご存じであろうか?
先月、東京で「おしりとひかがみ展」という個展を開いた、
我々とも同世代の作家で日本を代表するエロティシズム文化史の研究者、
伴田良輔氏(昭和29年生まれ)によると、
「ひかがみは、その言葉とともに女性の体の中で暫く忘れられていた部位です。
しかし、実はとても繊細で、微妙な陰影と質感を持った、
日本人女性の美を語る時に欠かせない場所なのです」。
Today's BGM
めぐり逢い紡いで(大塚博堂)
風と落葉と旅びと(チューインガム)

実は「ひかがみ」とは膝の裏側、
即ち、膝小僧の後ろの部分を意味し、
漢字では「引屈」とも書くそうで、
別名「膝窩(しっか)」。
その「ひかがみ」から性的魅惑を感じる、
所謂「ひかがみフェチ」という人種がいるのだとか。
ま、「膝の裏側」という味気ない言い方より、
「ひかがみ」の方が確かに語感もいいし、
胸や尻だけでなく、腋や腕、脚、声、匂い、
或いは眼鏡、靴などに特別な興奮を覚える人もいるらしいので、
「ひかがみフェチ」が少なからずいたとしても、
全然可笑しくは無いのだろうけど。
因みに、肘の裏側は「肘窩(ちゅうか)」。

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