9/02/2017

正式な「万歳」の仕方はあるのか?



「手締め」については先日、触れたので、
今日は「万歳」について。

我々が両手を挙げ、「バンザ~イ!」と声に出すのは、
サッカーの試合で先取点を奪った時や、
ここぞという場面で主軸がヒットを打った時、
或いは合格・当選・誕生時の「よし!」とか「やったー!」みたいに、
嬉しさのあまり、つい口を衝いて出てしまう場合や、
宴会などをお開きにする際、発声に合わせて、
発展・活躍・多幸・弥栄・健勝等々を祈念しつつ3回唱和する場合。
大体この2つに限られるかと存ずる。
Today's BGM
(吉田拓郎)
祈り(熊木杏里)
Up Where We Belong(Joe Cocker & Jennifer Warnes)


そもそも「万歳」とは、文字通り「一万年」のことで、
万歳発祥の地・中国では皇帝の長寿を意味し、
皇帝以外への使用は基本的にタブーだったそう。
日本では1889(明治22)年、大日本帝国憲法発布の日に、
青山へ向かう明治天皇の馬車に向かって発せられたのが最初らしいので、
歴史は比較的浅いと言えるだろう。

因みに、時の文部大臣・森有礼は天皇の歓呼に「万歳」では無く、
「奉賀」を用いたらどうかと提案していたが、
連呼すると「アホウガ」に聞こえるとして却下されたそう。
なお、「万歳」の所作について、
掌を正面に向けると「参った」「降参」になってしまうため、
内側に向けるべし、と実(まこと)しやかに伝わっているが、
正式な所作というものは存在しないそう。
但し、威勢よく挙げなければ「万歳」とは恐らく認められまい。

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