
早いもので、明日から9月。
追っ付け「師走」がやってきて、
また今年も1等を逃した、最悪!などと嘆いていると、
忽(たちま)ち年が明け、
自動的にまた齢を重ねる(つまり、死期が近づく)という寸法だ。
さて、秋から春にかけては結婚式や運動会、OB会、
祝賀会、忘年会、送別会、同窓会など、
周囲で特に物事が増えてくるかと存ずるが、
そうした会や二次会をお開きにする時、
我々が好んで頻繁に行うのが「手締め」。
「手打ち」によって「締める」ことから、そう呼ばれており、
飽くまでも会を取り仕切った者が、
会が無事に終了したことを協力者に感謝する、
というのが本来の目的であるため、
来賓では無く、主催者側が音頭を取るのが筋とされている。
Today's BGM
夏の終り(矢沢永吉)
レイニーブルー(島谷ひとみ)
Starting Over(John Lennon)

ま、ひと言しゃべらせておかないと、後から五月蠅くて仕様がない、
みたいなヤツが残っていた場合は、
そいつにやらせてもいいんだろうけど。
ということで、イザという時に恥を掻かぬよう、
ちゃんとした「手締めの作法」を今一度、お浚いしておこう。
【一本締め】
「お手を拝借、いよー」の後、
シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン、と計10回、手を打つ。
この回数は、「九」に1つ足して「丸」く収める狙い。
これを3回繰り返す「三本締め」は、長過ぎる、大袈裟、
仰々しいというような場合などに、この「一本締め」を用いる。
但し、「いよー、シャン!」だけの「一丁締め」と混同する人が多く、
不揃いになった場合には、
本来締まるべきものも締まらなくなってしまうため、
「斯く打つべし」という説明は事前にしておくべきかと。
【三本締め】
「一本締め」を3回繰り返す、言わば正式な手締めで、
1本目の後に掛ける掛け声は「いよっ」、
2本目の後は「もう1丁」が一般的。
3回という回数は、役者の舞台挨拶「三方礼」に倣ったもので、
全てに礼を尽くすという意味だそう。
【一丁締め】
「お手を拝借、いよー、シャン!」で終わる、一番簡単なヤツ。
短気な江戸っ子が、「三本締め」の略式である「一本締め」から、
さらに最後の「シャン」だけを取り出したとされており、
軽い打上げや少人数、周囲への配慮が必要な場所などに向く。
なお、所によって違うかも知れないが、
一旦締めた後に拍手をすると、折角閉めたものが開いてしまう、
という懸念から、この「一丁締め」だけは後に拍手をしないのが作法だそう。
また、「一本締め」と混同されぬよう、
「いよー、シャン!」で終わることを最初に告げておく方が無難。
なお、人差し指1本から中指、薬指と次第に指を増やしてゆき、
最後は指5本で打つ「一つ目上がり」という作法があり、
「末広がりで縁起がいい」などとも言われているが、
小生の好みでは無いので。

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