
「負けず嫌い」と言えば、ご承知の通り、
負けることが大嫌いな人のこと。
運動選手や政治家、棋士、雀士、博徒など、
勝負の世界に身を置く人は固より、
「アイツにだけは絶対負けたくない」という、
終生のライバルや商売敵(がたき)をお持ちの方、
或いは、それらとは全く無縁のお役人様にも、
負けず嫌いの要素は必ずお有りかと存ずる次第だが、
中には、勝つと色々面倒、
負けた方がむしろ気楽でいいみたいな、
消極的人生を歩もうと心に決めている方や、
人間、勝つ時もあれば、負ける時もある、
そんなことに一喜一憂していては、
とてもじゃ無いが身が持たぬ、
と達観している方もいらっしゃることだろう。
Today's BGM
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スカイレストラン(ハイ・ファイ・セット)
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しかし、この「負けず嫌い」という言葉、
よくよく考えてみると何かヘン。
「負けず」の「ず」が仮に雨ニモ負ケズ、
風ニモ負ケズの「ず」と同じだとしたら、
「負けないのが嫌い」という、
全く逆さまの意味になってしまうからだ。
辞書にも、「負け嫌い」「負けじ魂」などの混同からか、
と注釈が打ってあるんだが、
小生と同じ疑問を持った人は実は他にもいて、
この「ず」が否定ではなく、
かつては意志・推量の「ず」であった可能性、
さらに、そうした使い方が中部や関東などに、
方言として現在も残っていることを紹介してくれている。
「負けず嫌い」はおかしな言い方か?(日本語、どうでしょう?)

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