8/14/2017

勝つと思うな、思えば負けよ



「負けず嫌い」と言えば、ご承知の通り、
負けることが大嫌いな人のこと。

運動選手や政治家、棋士、雀士、博徒など、
勝負の世界に身を置く人は固より、
「アイツにだけは絶対負けたくない」という、
終生のライバルや商売敵(がたき)をお持ちの方、
或いは、それらとは全く無縁のお役人様にも、
負けず嫌いの要素は必ずお有りかと存ずる次第だが、
中には、勝つと色々面倒、
負けた方がむしろ気楽でいいみたいな、
消極的人生を歩もうと心に決めている方や、
人間、勝つ時もあれば、負ける時もある、
そんなことに一喜一憂していては、
とてもじゃ無いが身が持たぬ、
と達観している方もいらっしゃることだろう。
Today's BGM
あの人の手紙(かぐや姫)
スカイレストラン(ハイ・ファイ・セット)
Alone Again(Gilbert O'Sullivan)


しかし、この「負けず嫌い」という言葉、
よくよく考えてみると何かヘン。
「負けず」の「ず」が仮に雨ニモ負ケズ、
風ニモ負ケズの「ず」と同じだとしたら、
「負けないのが嫌い」という、
全く逆さまの意味になってしまうからだ。

辞書にも、「負け嫌い」「負けじ魂」などの混同からか、
と注釈が打ってあるんだが、
小生と同じ疑問を持った人は実は他にもいて、
この「ず」が否定ではなく、
かつては意志・推量の「ず」であった可能性、
さらに、そうした使い方が中部や関東などに、
方言として現在も残っていることを紹介してくれている。
「負けず嫌い」はおかしな言い方か?(日本語、どうでしょう?)

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